世界の色は?
2002年7月12日「薔薇色」
それは赤面もので素晴らしいことだけれど(笑)。
私はある時、知った。灰色があることを。
「灰色」
曇っているというわけではなくて、灰色。
世に満ちている物事の、色。
私は、物事を「白黒はっきり」させなければ気がすまない性格の持ち主だった。
曖昧なことがどうしても受け入れられずに、苦しんでいた。
悪いことは悪い。
良いことは良い。
その尺度は私が創ったものだ。
人は皆、それぞれの尺度を持って生活している。
白なのか、黒なのか、という尺度も私が創ったもの。
その尺度で他人をはかる。
そのことが、あっている間違っているに関わらず、私は「私が私で在るために」必要な尺度だと思っていた。
善悪の選択は、私の生活において絶対のものだった。
それは一途に、私が私の創る「良い子」でいたかったためなのだと今ならわかる。
「灰色」の尺度を知ったとき、私は生まれ変わった。
受け入れることが出来たとき、(自分の創った)不条理に苦しむことも少なくなった。
灰色を受け入れたことは、諦めでは決してなく。
「寛容」
なのではないか、と思うのだ。
束縛されていた「こころ」がゆるやかに解放に導かれていくような感覚。
こころのひろがりと柔軟は、私に新しい世界と出会うきっかけを増やした。
そして、世の中には色々な色があることを認識させた。
世界の色は、それぞれが輝いて。
一つに見えたとき、それは大地の色。
混ざり合って、溶け合って。
大地の色
新しい風が、吹き抜ける―。
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